毎年1回、通っている音楽教室で同じ先生に習っている生徒のクラスコンサートが行われるのですが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大で中止となってしまいました。それで、代替案としてインターネットを通じて演奏を配信しようという取り組みをすることにしました。それに伴って色々調べたので記事にしておきます。

最大の問題点は著作権とJASRAC

さて、通常のクラスコンサートにおける著作権利用の位置付けは、実情を別として、厳密に言えばJASRACの管理する楽曲を使う場合は著作権使用料が発生することになります。ただし、JASRACとあらかじめ包括契約を結んでいるコンサートホールやライブハウスでは、ハコ側が著作権使用料を払ってくれていることが多いので、参加者が直接著作権使用料を払う必要はない場合があります。

ちなみに、JASRACの管理していない楽曲、例えば作曲家の死後70年間が経過しているクラシック曲では著作権使用料の発生はありません。また、外国の楽曲に関しては、該当国の楽曲をJASRACが管理契約をしている場合はJASRACに、そうでない場合は、当該国の著作権管理者・団体に支払うことになります。

↓詳しくはJASRACのホームページをご参照ください。↓

https://www.jasrac.or.jp/link/overseas/index.html

で、今回やろうとしていることは、クラスコンサートではなく、あくまで配信です。この場合どのような問題があるのでしょうか。

まず、そもそも不特定多数に公衆送信することになるので、どう考えたってJASRACに著作権料を支払う必要があるように思えます。抜け道はないのでしょうか。あれこれ法解釈を考えるよりもJASRACに聞いてみましょう。

https://www.jasrac.or.jp/info/network/pickup/movie.html より

で、結論から言うと、YouTubeであれば利用許諾契約を締結しているので、配信が可能です。ただし、それは一定の条件を満たす必要があります。詳しくは下のフローチャートをご覧ください。

https://www.jasrac.or.jp/info/network/pickup/movie.html より

そして、最大のポイントは動画で使用する音源が自作したものである必要があります。ついでに言えば、個人ではなく、企業や団体を前面に出してしまうと、JASRACに手続きを行う必要が生じる場合があります。また、細かいことを言えば、市販されている音源を使用する場合、JASRAC以外に、当該音源を製作した人・法人の許可が必要になります。例えば、カラオケ音源を使って、演奏する場合などですね。

条件の当てはめ

今回、やろうとしているクラスコンサートは、

  • 生徒個人が主体
  • 教室は場所だけ貸す
  • 入場料・視聴料は徴収しない
  • 伴奏は先生or生徒(謝礼無し)
  • 伴奏音源を使用する場合は著作権管理者の許諾が得られたもののみ使用
  • 事前収録したものを素材にライブ配信する
  • アーカイブなどは行わない
  • 演奏動画のDVD化などはしない

ということが主な条件です。

  • 生徒個人が主体
  • 教室は場所だけ貸す
  • 入場料・視聴料は徴収しない

ここはポイントですね。教室は営利団体なので、主催者になると具合が悪いです。また視聴料の類も同様です。

  • 伴奏は先生or生徒(謝礼無し)
  • 伴奏音源を使用する場合は著作権管理者の許諾が得られたもののみ使用

鬼のような条件ですが、伴奏してくれた人には謝礼を出しません、出せません。伴奏音源に関しても、細心の注意が必要です。

  • 事前収録したものを素材にライブ配信する
  • アーカイブなどは行わない
  • 演奏動画のDVD化などはしない

収録はライブではなく、事前収録です。収録は主催者(=生徒)が主となり実施します。またアーカイブやDVD化に関しては著作権がらみで実施できません。

仮に、演奏者が多いことから「団体」とみなされても内国曲であれば問題なさそうです。

まとめ

一言で書けば、YouTubeでライブ配信するなら、基本OK。(事前にJASRACのフォローチャートを参照して、手続きが必要でないか確認する手順を…。)

とりあえず、上記の範囲内であればクラスコンサートはできそうですね。調べるのに疲れました。似たような企画の幹事さんの参考になれば幸いです。

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